スムージーで 食物繊維もしっかりと
野菜のスムージー ごくり、食物繊維しっかり
ミキサー売り上げ増
健康や美容への関心の高まりから、野菜のスムージーが若者や中高年の間で流行している。
野菜をミキサーなどですり混ぜた、とろりとした飲み物で、手作りする人が多い。通常の野菜ジュースより食物繊維が多く取れ、果物を加えると野菜の臭みや苦みが抑えられ飲みやすくなるという。
「これは体にいいに違いないと思ってね」。直木賞作家の山本一力さん(64)は朝食前と夕食前、自家製の野菜スムージーを欠かさず飲んでいる。出張先にもミキサーを持っていくほどだ。
一般にスムージーというと、凍らせた野菜や果物と乳製品で作ることが多いが、山本さんは生の野菜、果物と水で作る。お気に入りはパセリやホウレンソウ、セロリ。それぞれレモンとバナナを加えてミキサーにかける。野菜ジュースなら野菜をすりつぶしてカスを取り除くが、スムージーはこしたりせずそのまま飲むので、とろりとしている。「野菜は新鮮なものに限る。採れたての野菜で作ったら、実にうまかった」と話す。様々な野菜と果物の組み合わせに挑戦するのも楽しみという。
山本さんのように、生野菜のスムージーを手作りしようという人が目立つ。三省堂書店有楽町店(東京)の実用書売り場には関連の書籍が20種類以上並ぶ。「健康志向の中高年や、美容に関心のある若い女性など幅広い世代に売れている」と同店。
ブームの火付け役といわれるのが、昨春出版された「グリーンスムージーをはじめよう」(仲里園子・山口蝶子著、文芸春秋)だ。著者の山口さんは「緑の葉野菜と果物、水をミキサーにかけるだけ。簡単でおいしいので、作るのが楽しくなりますよ」と話す。
初めて作るなら果物を多めにすると飲みやすいという。例えば、オレンジ2個、キウイ1個、バナナ1本、ホウレンソウ4分の1束をいずれもざく切りにして順番にミキサーに入れ、最後に水1カップを加えて混ぜる。色は緑だが、味は果物の酸味や甘みが爽やかで、青臭さは全くない。「外食ばかりで野菜不足の人にお勧めです。慣れてきたら徐々に果物を減らして葉野菜を増やすといいでしょう」
スムージーの手作り用として、ミキサーも売れている。なかでも、刃の回転が速く仕上がりが滑らかになるとされる米国製のバイタミックスは、7万9800円と高額だが、生産が追いつかないほどの売れ行きだ。日本メーカーのビタントニオ(1万5750円)も、4~6月の売り上げが前年同期の3倍以上という。
女子栄養大栄養科学研究所准教授の根岸由紀子さんは「野菜をすりつぶしてそのまま飲むので、ジュースに比べ食物繊維をしっかり取ることができます」とスムージーを評価する。ただ、「1日に必要な野菜摂取量は350グラムなので、スムージーだけで野菜が十分取れると思わずに、1日の食事全体でバランス良く取るように心がけて」と助言する。また、生で飲むものなので、道具や食材はよく洗うなど衛生面で気を使いたい。
(2012年7月29日 読売新聞)
読売新聞 野菜のスムージー ごくり、食物繊維しっかり より
グリーンスムージーをはじめよう
米国製のバイタミックス
日本メーカーのビタントニオ
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